【高等学校 理科】 桂川 美咲 さん

プロフィール

桂川 美咲 さん
・2012年度 応用生物学研究科 応用生物学専攻博士前期課程 修了
・現在、愛知県内の私立高等学校で理科教諭として活躍中。

教育実習の準備について

教育実習へ行った母校は厳しい進学校であったため、教材研究に特に力を入れて行きました。また、授業進度がかなり早いことを在学時の経験上知っていたため、効率よく分かりやすい板書ができるよう板書計画を練り、事前に練習していきました。この時の経験が、現在では生徒たちに評判のいい板書作成に繋がっています。

教育実習で苦労したこと、頑張ったこと  現場の様子について

教員は、子供たちの見本でなければならず、服装の色やサイズ感、化粧に至るまで気を付けなければいけませんでした。私は祖父からスーツなどを譲り受けていたため、事前打ち合わせの際に張り切って着用していったのですが・・・女性教員が男性物を着用してしまうと、ジャケットやシャツのボタンの向きなど子供たちに誤った情報を与えてしまうから気を付けるようにと注意を受けました。教員も改めてみられる職業であると実感させられました。また、私が教育実習の時期に某アイドルの選挙が話題となっていたのですが、芸能情報に全く関心がなかったため、子供たちとの日常会話で戸惑う場面が多くありました。教員は勉強だけでなく、子どもたちとのコミュニケーションも大切なので、幅広い情報をもっていなきゃいけないのだと、痛感させられました。
進路について、学校の方針とあわずすごく悩んでいる生徒が、話しやすいという点からか、実習生である私に相談してきました。私は話を聞いてあげることしかできず、大変もどかしい思いをしたことを今でも覚えています。進路担当の先生に事情をお伝えし、情報の集め方や担任の先生との連携等、実習と並行させることはとても苦しかったけれど、実習後に母校へ出かけた際、その生徒が「進路、ここにすることにしたよ。先生ありがとう!!」と笑顔で声をかけてくれ、すごく嬉しかったです。

採用試験について

・準備したこと(勉強方法や対策等)
私は、教職にしぼって就職活動をしていません。あくまでも、選択肢のひとつとして取り組んでいました。しかし、教職に進むと決めたとき常に心に留めていたのは、「この道は、誰かの生涯に深く関わる大切な、責任のある仕事だ。」ということ。自分にその覚悟があるか、ということをしっかりと考え、自分の中に教員としての目標をもっていられるよう意識して挑みました。勉強は・・・学校の教職の授業でやったことを復習したくらいだったように思います。ただ、現在の職場の入社試験の物理が全然解けず、不合格になる覚悟を決めていたことは、はっきり覚えています(笑)

・苦労したこと
愛知県の教員採用試験での面接は集団面接で、非常勤講師経験者の方も肩を並べて挑むため、明らかな経験値の差を痛感させられました。質問に対する回答するすべてに自身の経験を含んだ意見を述べられており、自分の未熟さ、教育現場の厳しさを感じました。

・試験当日について(準備すること・試験の雰囲気等)
現在の職場の面接試験を受ける際、地図を見間違い、全然違うところに向かって歩いてしまいました。結局、声をかけた近隣の方に案内していただき、何とか時間に間に合ったという経験をしました。改めて、早めに動くことの大切さを実感し、同時に、下見をしておく必要性を感じました。この経験から、いまだに行ったことのない土地への出張が入った際は、事前に下見に行くよう心掛けています。

今の仕事について

・主な業務
担任業務と分掌、コースチーフと部活動の顧問が主な業務です。採用初年度から担任をもたせてもらい、戸惑うことも多いけれど、毎日子どもたちと濃い時間を過ごしています。また分掌は、採用されてからは生徒指導部や進路指導部、教務部とさまざまな分掌を経験させてもらっています。部活動は、吹奏楽部を指導しているのですが、採用されてから立ち上げの状態だったため、とても貴重な経験をさせてもらっています。また、その分思い入れの強い業務です。昔からですが・・・部活動をしているときが1番楽しいです(笑)

・やりがい
やりがいは、非常にあると思います。もちろん、常に順風満帆ではなく、どちらかというと紆余曲折な日々で、生徒同士のトラブルの間に入ったり、生徒と衝突したり、保護者から厳しいお声をいただいたり、時には教員間で疑心暗鬼になることもあります。人間それぞれ考え方ややり方があるから軋轢が起こることは当然なのですが、ほぼ毎日がそれの繰り返しのため、辛いことが多いです。でも、その子供たちが自分で進路を決め、無事に卒業していく姿を見送るときの達成感は、それまでの苦しみを凌駕するほど大きなものです。また、部活動でより濃く、長い時間を過ごした卒部生がフラッと部室に顔を出してくれる、「自分たちの自慢の部活だ」と言ってくれることが、本当に幸せです。

・苦労していること
表現は良くないですが、今の子たちは高校生の頃の自分たちとは大きく違うように感じています。すぐ諦めたり、驚くほどマイペースだったり、後先考えられなかったりなど。教員として以前に、人としての自分の理解が及ばないところで問題が起こり、その該当生徒の話を聞き、指導していかなきゃいけないことが増えてきており、どのように話せば生徒に伝えられるのか、生徒の今後につなげていけるのかということに悩むことが多いです。
また、理科の教員は自分の専門分野に関わらず、生物、化学、物理、地学の教科を担当することもあります。自分の専門科目以外、特に私は物理の教科担当がまわってきたときは、教材研究に多くの時間をとられ、部活動の指導にもあまり行けず、苦しかったのを覚えています。

・今後の目標・夢
私は今、理科の教員免許しかもっていないので、将来的には複数教科の免許を取得し、いろいろな切り口で子供たちと接していける教員になれたらなと思っています。また、自分の立ち上げた吹奏楽部の演奏を、もっともっと多くの人に聴いていただけるような活動にしていきたいです。

後輩へのアドバイス

教師という仕事は責任も重く大変な仕事だけれど、自分の経験を新しい世代に伝えていけるレアな体験のできる現場です。また、常に自分だけでは考えられないような事象が起こるので、落ち着く暇がなく、毎日が新鮮です。しっかりと「こんな先生になる」と目標を定め、そこに向かって諦めずに歩き続けてください。

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